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まずは将棋のルールを知ろう!

基本ルール

盤上の駒を自分と相手が交互に動かして、互いの王将を取り合います。
先に動かす方を先手(せんて)、後に動かす方を後手(ごて)と呼びます。

相手の駒がいる場所に駒を動かすことで相手の駒を取ることができます。
取った駒は自分の駒として使用することができます。

自分の駒が王将を取れるマスに移動することを「王手(おうて)」と呼び、
この時、王将に逃げる道が無い場合、勝ちとなります。

駒の動かし方

将棋では8種類の駒を使用します。駒によって動きが異なりますので、
それぞれの動きを知っておきましょう。

歩(ふ)、または歩兵(ふへい)

前方に1マス進めます。
成ると、前方・右斜め前・左斜め前・右・左・後方のいずれかに1マス進める「と金(ときん)」という駒に変化します。

CHECK!「成る」とは??

相手陣地の一~三段目に入るか、同箇所から四段目以上に出た際に「成る」ことができ、成ることで駒が変化し、動き方が変わります。
成るかどうかは任意ですが、一段目の歩香桂や二段目の桂は必ず成らなければなりません。
また、一度成った駒は盤上にある限り元に戻すことはできません。

香(きょう)、または香車(きょうしゃ)

前方に何マスでも進めます。ただし、他の駒を飛び越えることはできません。
成ると、前方・右斜め前・左斜め前・右・左・後方のいずれかに1マス進める「成香(なりきょう)」という駒に変化します。


※杏は成香のこと

桂(けい)、または桂馬(けいま)

前方に2マス進んだ後、左右いずれかに1マス進めます。前方の駒は飛び越えることができます。
成ると、前方・右斜め前・左斜め前・右・左・後方のいずれかに1マス進める「成桂(なりけい)」という駒に変化します。


※圭は成桂のこと

銀(ぎん)、または銀将(ぎんしょう)

前方・右斜め前・左斜め前・右斜め後ろ・左斜め後ろのいずれかに1マス進めます。
成ると、前方・右斜め前・左斜め前・右・左・後方のいずれかに1マス進める「成銀(なりぎん)」という駒に変化します。


※全は成銀のこと

金(きん)、または金将(きんしょう)

前方・右斜め前・左斜め前・右・左・後方のいずれかに1マス進めます。
金は成ることはできません。

角(かく)、または角行(かくぎょう)

斜め4方向に何マスでも進めます。ただし、他の駒を飛び越えることはできません。
成ると、角の動きに加えて前後左右4方向に1マス進める「馬(うま)、または龍馬(りゅうま)」という駒に変化します。

飛(ひ)、または飛車(ひしゃ)

前後左右4方向に何マスでも進めます。ただし、他の駒を飛び越えることはできません。
成ると、飛の動きに加えて斜め4方向に1マス進める「龍(りゅう)、または龍王(りゅうおう)」という駒に変化します。

王(おう)、または王将(おうしょう)

周囲8方向のいずれかに1マス進めます。
王は成ることはできません。

玉(ぎょく)、または玉将(ぎょくしょう)

後手の王です。動きはすべて王と同じです。

詰将棋の解き方を学ぼう!

「詰み」って何?

詰将棋を始める前に、「詰み」について勉強しておきましょう。

詰将棋の「詰み」とは、後手の「玉」にかかっている王手を、解除する手段がない状態のことです。
後手がどう指しても次に玉を取られるため、その時点で後手の負けとなります。

実際に図を見ると分かりやすいでしょう。
図1、図2、図3はいずれも「詰み」の局面です。

図1の玉は金に王手をかけられています。玉が金を取ると歩に取り返され、玉が逃げると金に取られます。
よって王手を解除する手段がなく、「詰み」となります。
図2は銀に王手をかけられて「詰み」です。2四香があるので、銀を取ることはできません。
図3は桂に王手をかけられています。
玉が動ける場所は1二龍が利いているので逃げられません。
これらの図をよく覚えておいてください。

1手詰を考えてみよう!

図4、図5、図6はそれぞれ1手詰です。「1手詰」とは、先手が1手指すだけで「詰み」となる詰将棋のことです。

盤の右にある「持駒」の下にあるのは先手の持駒です。手番の時は自由に使ってください。

正解は次の通りです。
図4=▲2二金まで1手詰
図5=▲2一銀まで1手詰
図6=▲4三桂不成まで1手詰

図5で▲2三銀は△2一玉と逃げられます。
図6で▲2三桂不成は△同角と取られます。
いずれも図1、図2、図3の1手前の局面でした。

1手詰は、すべての王手を考えて玉の逃げ道があるかどうか調べるだけで、
簡単に詰ますことができます。

詰将棋の解き方

1手詰の場合、王手になる着手を手当たり次第に調べれば、簡単に詰ますことができました。
しかし、手数が長くなると少し難しくなります。それは後手の対応を考える必要があるからです。
「先手がこう指すと、後手がこう指して、となると先手は......」と考えると頭の中がこんがらがってきそうです。
そこで、詰将棋の解き方の基本をお教えしましょう。

2手進めて、詰むかどうか考える。」です。

玉を詰めるため、先手は王手をかけなければなりません。
それに対して後手は王手を外す手を選びます。
この、先手1手と後手1手、合わせて2手をワンセットとします。
そして、出題図からワンセット(2手)進めた図が詰むかどうかを考えます。
詰めば正解、詰まなければ最初の2手が間違っている可能性があります。

3手詰を例にしてみましょう。2手進めればあと1手で詰むはずです。
わずか1手なら解くのも簡単ですね。見事1手で詰めば正解の可能性があります。
でも、どの王手でも詰まなければ、1手目が間違っていたことになります。
この作業を何度か繰り返すことで正解にたどりつくことができるのです。

では、実際に問題を解いてみましょう。

3手詰を解いてみよう! その1

図7をご覧ください。

まず、王手を探します。
盤上の駒を動かす王手としては、▲2三歩成や▲2一銀不成などがあります(他にもあります)。
持駒を打つ王手もあります。▲1三金と▲2三金です。
今考えたこれらの手の中に必ず正解があります。
ひとつひとつ考えてみましょう。

  • ▲2三歩成△同玉......詰まない
  • ▲2一銀不成△1三玉......詰まない
  • ▲1三金△同桂(途中図)......▲2一銀不成(最終図)で詰み!
  • ▲2三金△同桂......詰まない

1手目に▲1三金で詰みました。
正解は、「▲1三金△同桂▲2一銀不成まで3手詰」となります。

ところで、この問題では、2手目は△同桂しかありませんでした。
実際には、王手を外す手は複数あることが多いので、それぞれについても考えなければなりません。 その例を見てみましょう。

3手詰を解いてみよう! その2

図8は先ほどの図7と似ていますが、少し違いがあります。

図7と同じように1手目▲1三飛を考えてみましょう。
対して△同銀なら▲2一銀不成で詰みます。
ところが△同金と取られると、▲2一銀不成に△2三玉(参考図)で逃げられてしまいます。
後手は玉を逃がす手を優先するので、1手目▲1三飛は△同金で詰まないということになります。

では、他の王手を探し、2手進めて考えてみましょう。

  • ▲1六飛△1五歩合(後手は持駒がたくさんあります)......詰まない
  • ▲1一銀成△同玉......詰まない
  • ▲2一銀不成△1三玉(途中図)......▲1二飛で詰み!

正解は、「▲2一銀不成△1三玉▲1二飛まで3手詰」でした。
3手詰が解けるようになればしめたもの。数多く解くことで詰将棋の手筋が身につきます。
また、手を読む力が鍛えられ、「残り3手の局面」に対する判断を素早く行えます。
そうなれば5手詰だって怖くありません。 次に5手詰を解いてみましょう。

5手詰を解いてみよう!

5手詰の場合、2手進めると残りは3手です。
3手で詰めば正解ですし、詰まなければ他の手を考えます。
図9を解いてみましょう。これは江戸時代に作られた有名な問題です。

まず王手を探します。 盤上の駒を動かす手は▲2三桂成しかありません。
しかしこれは△同玉と取られて、攻めの手掛りが完全に失われてしまいます。
持駒を打つ手は▲2三金と▲2三銀が有力です。他の手(▲3三銀や▲3二金など)は玉に取られ、詰むように見えません。
有力な手を掘り下げてみましょう。

  • ▲2三金△3一玉(参考図)......▲3二銀△4二玉......1手では詰まない
  • ▲2三銀△1三玉(途中図)......▲1二銀成△同玉......▲2三金で詰み!

1手目▲2三銀で詰みました。念のため、後手の対応をチェックしておきましょう。

  • 2手目△3一玉は▲3二金まで3手詰
  • 2手目△3三玉は▲4三金まで3手詰
  • 4手目△同香は▲2三金まで5手詰

後手がどう対応しても、5手以内で詰むことが確定しました。
正解は、「▲2三銀△1三玉▲1二銀成△同玉▲2三金まで5手詰」(4手目は△同香でも正解)です。

このように、「2手進めて、詰むかどうか考える」ことで、手数が増えても解きやすくなります。

5手詰を解いてみよう! その2

もう1問、5手詰(図10)に挑戦しましょう。

まず、盤上の駒を動かす手を考えます。
3三角を動かすなら▲2二角成か▲4二角成ですが、玉に取られて損するだけ。
6五角を動かすなら▲3二角成と銀を取れますが、△同玉で玉が動ける場所が多くなり、詰むように見えません。

次に持駒を打ってみましょう。
金を打つなら▲2二金が有力。他の▲2一金や▲4一金、▲4二金は後手に取られてパッとしません。
桂を打つなら▲2三桂と▲4三桂があります。
いずれも△同銀と取られますが、まだ持駒に金が残っているので詰む可能性は十分にあります。
よって、▲2二金、▲2三桂、▲4三桂に絞ることができました。それぞれ、2手進めて考えます。

  • ▲2二金△4一玉......▲7四角△5二歩合で詰まないし、▲3二金や▲3二角成は△5二玉で詰まない。
  • ▲2三桂△同銀(途中図2手目)......▲2二金△4一玉で詰まない。▲2一角成(途中図3手目)△同玉......▲2二金で詰み!
  • ▲4三桂△同銀......▲2二金△4一玉で詰まない。

1手目▲2三桂と指して詰む手順がありました。
後手の他の対応も考えてみましょう。

  • 2手目△2一玉は▲2二金まで3手詰。
  • 2手目△4一玉は▲5一金まで3手詰。
  • 4手目△4一玉は▲5一金まで5手詰。

後手がどう対応しても5手以内で詰みました。
正解は、「▲2三桂△同銀▲2一角成△同玉▲2二金まで5手詰」(4手目から△4一玉▲5一金でも正解) です。

詰将棋では駒を捨てる「捨駒(すてごま)」が多用されます。
駒を捨てるのは抵抗があると思いますが、後手の駒を動かすという重要な効果があります。
1手目▲2三桂や3手目▲2一角成など、捨駒を見逃さないようにし、駒を捨てる爽快感をたっぷり味わってください。

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